感染症対策の基本、手の消毒は安定化二酸化塩素で可能?

安定化二酸化塩素で手の消毒はできる?ウイルス対策として有効な製品は?

・公開日:2021.08.17最終更新日:2022.03.25

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ウィルスが体に入るの防止するために有効な集団の1つとして知られているのが、手の消毒です。いろいろな消毒液が販売されていますが、安定化二酸化塩素に目を付けている人もいるのではないでしょうか。

一方で、安定化二酸化塩素の存在を知っていても、手の消毒に使用してもいいのか、どのような効果が期待できるのかなどは分からない人もいるでしょう。

そこで本記事では、安定化二酸化塩素の使用方法について説明します。手の消毒に使用できるのか、できない場合はどのような消毒液を使うべきなのか、順番に確認していきましょう。

この記事は、次のような人におすすめの内容です。

  • 安定化二酸化塩素で手の消毒をしていいか知りたい人
  • 安定化二酸化塩素の正しい使用方法を知らない人
  • 手の消毒に適した商品を探している人

安定化二酸化塩素は手の消毒に使用しても大丈夫?

結論から言うと、安定化二酸化塩素は手の消毒には使用しない方が良い商品も販売されています。二酸化塩素のように人体に有害な物質が発生する危険性は低いですが、安定化二酸化塩素はメーカーによって二酸化塩素の希釈や内容物が異なるので購入時は注意して選びましょう。

具体的には、安定化二酸化塩素が使用された手の消毒液の商品説明を確認します。商品説明に手の消毒に使用しても良い旨が記載されていたら、1度手の消毒をしてみましょう。

もし、何らかの異常がで出たら、当該商品を手の消毒に使用するのは避けることをおすすめします。

参考:手の消毒以外の使用用途とは?

この記事を読んでいる人の中には、すでに安定化二酸化塩素を手の消毒用に購入していて、手に異常が表れたという人もいるかもしれません。そこでこの章では、安定化二酸化塩素の手の消毒以外で活用する方法を紹介します。

手の消毒以外の使用例1:ゴミやトイレなどの消臭

アメリカの研究では、安定化二酸化塩素は消臭効果が期待できることが分かっています。

スプレータイプやゲルタイプの安定化二酸化塩素を手の消毒用として購入したなら、ゴミ箱やトイレで使用すると嫌な臭いが抑えられるでしょう。

安定化二酸化塩素は強力な薬剤ではないので無臭とまではいかないかもしれませんが、空気の浄化を感じられるかもしれません。

ネットカフェやカラオケ施設、ホテルなどの客室にゲルタイプの安定化二酸化塩素が置かれているケースも多いです。車内にゲルタイプの安定化二酸化塩素を置いて消臭効果を感じるのも良いでしょう。

手の消毒以外の使用例2:ウイルスの感染防止

安定化二酸化塩素に含まれている二酸化塩素には、ウイルスや病原菌の機能を低下させる効果があります。二酸化塩素分子がウイルスや病原菌に反応して酸化させることで除菌できる仕組みなので、この現象は一般に酸化作用と呼ばれます。

手の消毒用に購入したゲルタイプの安定化二酸化塩素を部屋に置いたり、スプレータイプをテーブルやイスなど人が良く触れる場所に吹き付けたりすれば、ウイルスが体に侵入するリスクを下げ、感染対策になるでしょう。

そもそも安定化二酸化塩素とはどんな物質?

安定化二酸化塩素とは、二酸化塩素ガスをアルカリ性の水溶液に混ぜて作られた物質です。先に紹介した通り、アメリカでは除菌効果や消臭効果があるとされています。

二酸化塩素には、強力な除菌効果があるというのは知っている人も多いでしょう。しかし、二酸化塩素は物質的に安定していないため、日常品として販売するのは難しいとされてきました。

しかし、アメリカで二酸化塩素ガスをアルカリ性の水溶液に混ぜることで、物質が安定することが分かったのです。そこから、さらに研究が進められ、現在の安定化二酸化塩素ができあがりました。

安定化二酸化塩素は二酸化塩素と違って、熱や光によって分解されにくい特徴があります。そのため、長期保存が可能で、人体に悪影響を出す副産物が作られるリスクも低いとされています。

ただし、2021年3月現在、日本では安定化二酸化塩素は消毒薬として認可されていない状態です。

注意:正しい取り扱い方法を知って安全に使用する

前述の通り、安定化二酸化塩素は二酸化塩素と比較すると、安全性が高いと言われています。しかし、物質が安定しているとは言え、二酸化塩素が含まれているのは事実です。

安定化二酸化塩素に強い紫外線を当てたり、酸性の物質と混ぜたりすると二酸化塩素ガスが活性化する危険性があるので取り扱いに気を付けてください。

二酸化塩素ガスが活性化すると、気化して喉や眼などの粘膜を刺激する可能性があります。最悪の場合、ぜんそくなどの症状が出るケースも考えられます。

「安定化二酸化塩素だから何をしても大丈夫」という認識ではなく、使用説明書にきちんと目を通して正しい使用方法で安定化二酸化塩素を活用するようにしましょう。

安定化二酸化塩素に関連するよくある質問と回答

手の消毒用として安定化二酸化塩素のことを調べていた人に向けて、よくある質問と回答をいくつかまとめて紹介します。

次亜塩素酸水・次亜塩素酸ナトリウムと同じ物質?

手の消毒用に安定化二酸化塩素が含まれた商品をネットで検索した人の中には、「次亜塩素酸水」や「次亜塩素酸ナトリウム」など、少し名前が似ている物質を見かけた人も多いでしょう。

結論から言えば、安定化二酸化塩素とこれらの物質は、まったく別のものです。物質自体が違うのはもちろん、使用用途も異なるのでここで違いを押さえておきましょう。

次亜塩素酸水

日本では、安全性が認められて食品添加物として次亜塩素酸水の取り扱いが認められています。そのため、主な使用用途は野菜や食品などの洗浄です。

次亜塩素酸水は殺菌効果と安全性が高いことで知られており、濃度が10ppm~80ppmの低い状態でもいろいろな細菌やウイルスに効果があると言われています。安定化二酸化塩素と同様に紫外線に弱い性質がありますが、使用期限が短いという違いもあります。

一方、次亜塩素酸水の製品は日本で市販されていません。したがって、次亜塩素酸水が生成される設定になった装置を使用して、次亜塩素酸水を生み出します。

次亜塩素酸ナトリウム

次亜塩素酸ナトリウムは、漂白剤やカビ取り剤として市販されている物質です。塩素ガスを水酸化ナトリウムに混ぜることで発生し、物質は強アルカリ性になります。

次亜塩素酸水と同様に細菌やウイルスなどに効果を表します。200ppm以上の濃度であれば、調理器具やドアノブなどの消毒・除菌効果が期待できるので覚えておきましょう。

なお、次亜塩素酸ナトリウムは塩素特有の臭いが強く、粘膜や皮膚に強いダメージを与えるので手の消毒には使用できません。

ペットがいる場所で使用しても大丈夫?

安定化二酸化塩素は、ペットがいる部屋で使用しても問題ありません。
むしろ、ペットがいる場所で使えば、ペット臭が抑えられます。ペット臭が気になる場合は、手の消毒用に購入した安定化二酸化塩素を使用してみるのも良いでしょう。

安定化二酸化塩素以外に手の消毒ができる商品はある?

手の消毒に使用できる液として有名なのは、アルコールやエタノール、ポビドンヨードなどです。

成分を確認するのが面倒な場合は、手の消毒液の商品説明を確認したり、販売スタッフに聞いたりすると良いでしょう。

まとめ

安定化二酸化塩素を使用したスプレーやゲルタイプの手の消毒液は販売されていますが、異常が出た場合はすぐに使用を停止する必要があります。

特に、肌が弱い人は、医薬品として認められた手の消毒液を利用した方が安全でしょう。

「安定化二酸化塩素を手の消毒用に購入したのに使えなかった」という場合は、空間除菌や部屋の消臭として使用してみてください。

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