
新型コロナウイルスの感染対策をはじめ病院や保健所で行われている方法とは
・公開日:2021.11.09最終更新日:2021.11.09
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2020年1月に国内での初の感染者が確認されて以降、現在まで感染拡大を続けている新型コロナウイルス。
この記事では、新型コロナウイルスの感染者および感染が疑われる方と接することの多い病院・保健所における感染対策の取り組み例をご紹介しています。
日常生活の中でできる一般的な感染対策についてもまとめているので、病院内・家庭内での感染拡大を防ぐためにも、実践できそうならものから積極的に取り入れていきましょう。
院内感染を防止!病院・保健所で必要とされる感染対策の具体例
まずは、病院や保健所などの職場における感染対策の取り組み例をいくつかご紹介していきます。
院内感染や施設内感染を防止するために効果的な取り組みをまとめているので、病院・保健所などに努めている方はぜひ参考にしてみてください。
なお、以下で紹介する取り組み例は、国立感染症研究所が作成する「新型コロナウイルス感染症に対する感染管理(https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/corona/covid19-01-210806.pdf)」の内容に基づいています。
医療関係者の感染対策
病院や保健所には、新型コロナウイルスとは関係のない患者さんも多く見えますが、その中に無症状・無自覚の感染者が紛れている可能性もゼロではありません。
そのため、新型コロナウイルスとは診断されていない方と接する場合でも、以下のような感染対策の取り組みを実施することが推奨されます。
- 病院内の外来患者の待合室では、発熱・呼吸器症状を訴える患者とその他の患者(または症状のある患者同士)が一定の距離を保てるように配慮する
- 病院の職員は、症状のある患者の診断時にはサージカルマスクを着用し、手指衛生を遵守する
- Covid-19が流行している地域では、患者の症状の有無にかかわらずサージカルマスクを着用する
- サージカルマスクや手袋を外す際は、病院内(脱衣場所)のゾーニングを実施したうえで所定の場所へ破棄する
- 風邪の症状や発熱のある患者に対しては、状況に応じてPCR検査を実施する など
また病院の職員同士での感染を防ぐために、以下のような感染対策も実施しましょう。
- 病院内で三密の状態がつくられないよう配慮する
- 病院内での共有物を減らす
- 医療機器などはこまめに消毒する
- 発熱や呼吸器症状を確認した場合は職場への出勤をやめる など
新型コロナウイルスの疑いがある人・患者の診断時の感染対策
新型コロナウイルスの感染者・疑似症患者・濃厚接触者の診断を行う際は、病院の受付・案内・警備などを含むすべての職員に対し、以下の感染対策の徹底が求められます。
- 標準の予防策に加え、接触・飛沫に対する予防策を行う
- 個室での診察・入院が推奨される
- 診察室および入院病床の十分な換気
- 患者の移動を要する場合はサージカルマスクを着用し、医学的に必要な目的に限定する
- サージカルマスク・目の防護具・長袖ガウン・手袋を装着する(上気道の検体採取を実施する場合)
- 長袖ガウン・手袋・帽子・覆布(ドレープ)などは極力使い捨て製品を使用する など
病院・保健所の環境整備
病院の職員が感染対策を徹底することはもちろん、病院や保健所の環境整備を実施することも大切です。
感染対策に適した病院・保健所の環境整備例として、以下のような取り組みが推奨されます。
- アルコールまたは0.05%(500ppm)の次亜塩素酸ナトリウムによる物品等の消毒
- テーブルやドアノブについては、有効塩素濃度80ppm以上の次亜塩素酸水や遊離塩素濃度25ppm以上の亜塩素酸水を使った拭き掃除も有効
- 病室の清掃にはフロアーワイパーやダスタークロス等を使用
- 患者が使用したあとのトイレは、次亜塩素酸ナトリウム(1,0000ppm)またはアルコールによる消毒を実施する など
家庭内でできる基本的な感染対策
病院や保健所で働く職員の方は、職場だけでなく家庭内でも適切な感染対策を実施することが求められます。
ここからは、家庭内でできる一般的な感染対策の取り組みついて詳しく見ていきましょう。
こまめな手洗い・手指消毒
新型コロナウイルスは接触感染・飛沫感染による感染リスクが高いとされるため、こまめな手洗い・手指消毒によって雑菌の侵入を防止することが大切です。
単に手を洗えば良いということではなく、以下の手順を参考にして適切な方法で手洗い・手指消毒を行うようにしましょう。
手洗いの手順
- 流水で洗浄する部分を濡らす
- 薬用石けんを手のひらにとり、手のひらを洗う
- 手のひらで手の甲を包むように洗う
- 指・指の間を洗う
- 親指の周囲を洗う
- 爪を洗う
- 手首を洗う
- 流水で洗い流す
- ペーパータオルなどでふき取る
手指消毒の手順
- 消毒液を手のひらにとる
- 両手の指先に消毒液をすり込む
- 手のひらにすり込む
- 手の甲にすり込む
- 指の間にすり込む
- 親指の周囲にすり込む
- 手首にすり込む
空間除菌剤の活用
空気中に浮遊するウイルス・雑菌に対しては、空間除菌剤を活用した感染対策が効果的です。
空間除菌剤には二酸化塩素や次亜塩素酸水などの酸化作用を持つ成分が含まれており、ウイルスや雑菌の不活化・死滅に有効であると言われています。
空間除菌剤は新型コロナウイルスやインフルエンザ、ノロウイルスなどの感染対策に有効とされる他、室内の消臭や防カビなどにも効果を期待できます。
ピンポイントで除菌できるスプレータイプや、部屋全体をまとめて除菌できる置き型(ゲル・ビーズ・タブレットなど)タイプが市販されているので、用途に合わせた感染対策グッズを取り入れてみてください。
病院・保健所で働く方のための感染予防まとめ
- 病院や保健所では新型コロナウイルスの感染者・感染が疑われる方と接する機会が多いため、特に徹底した感染対策が求められる
- 患者に対する感染対策や職員同士の感染対策はもちろん、環境整備の実施なども重要
- 家庭内においては、手洗い・手指消毒や空間除菌剤の設置などで感染対策を行うのがおすすめ
病院や保健所では、患者さんや職員同士、また環境整備など多方面での感染対策が必要となるため、ガイドラインやマニュアルを作成して周知を行うと良いでしょう。
また自宅でできる感染対策としては空間除菌剤の設置なども効果的ですので、まだ利用していない方はぜひ購入を検討してみてください。