新型コロナウイルスなど手袋で感染症は予防できる?
・公開日:2021.08.17最終更新日:2021.08.17
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新型コロナウイルスの感染拡大以降、感染予防の対策として、お店のレジ店員や受付のスタッフが手袋を着用しているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ウイルス対策と手袋着用の関係や感染予防効果について解説しています。
手袋による感染予防の効果を高めるためのポイントも紹介しているので、ウイルス対策で手袋の着用を検討している方はぜひ参考にしてみてくださいね。
手袋を使ったコロナ感染予防の効果
まずは、新型コロナウイルスの主な感染経路と、手袋着用による感染予防の効果について詳しく見ていきましょう。
ウイルスに感染するまでの経路
新型コロナウイルスやインフルエンザは、主に以下の感染経路をたどって体内に侵入します。
感染 経路 |
仕組み
|
感染しやすいウイルス
|
---|---|---|
飛沫感染 | 咳やくしゃみなど、感染者の口から飛び散ったしぶき(飛沫)を近くにいる人が吸い込むことで感染 | 新型コロナウイルス・インフルエンザウイルス・風疹ウイルス・アデノウイルス・百日咳など |
接触感染 | 感染者の皮膚や粘膜、またウイルスが付着している物を触った手で、自身の口や鼻に触れることで感染 | 新型コロナウイルス・ノロウイルス・インフルエンザウイルス・水痘・帯状疱疹ウイルス・黄色ブドウ球菌など |
この内、接触感染については、手袋の着用によってある程度の感染予防を行うことができます。
手袋の着用で接触感染のリスクを抑制
新型コロナウイルスの流行によって手洗いの頻度が増えたことで、手荒れに悩まされているという方も多いのではないでしょうか。
手荒れした状態でウイルスが付着しているモノに触れると、細かいキズからウイルスが侵入し、感染症を引き起こす可能性があります。
手袋を着用すれば、手荒れ部分にウイルスが接触するリスクが軽減され、安全に水仕事を行えるようになります。
また手袋を着用することで、手荒れ自体の予防にもなるため、特に手荒れしていないという場合でも手袋を着用しておくと良いでしょう。
もう1点、接触感染によるコロナ感染の原因として多いのが、手にウイルスが付着した状態で目や鼻を触ることによる粘膜からの感染です。
手にキズやささくれがない場合は、ウイルスが付着しただけで新型コロナウイルスに感染することはありません。
しかし、そのままの手で目・鼻・口を触ることで、ウイルスが細胞に入り込んで感染を引き起こしてしまうのです。
手袋を着用しておけば、手袋の方にウイルスが付着するため、手を清潔な状態で維持することができます。
手に付着するウイルスの量を最小限に抑えるためにも、手袋の着用は感染予防として効果的であると言えるでしょう。
手袋の着用が推奨されるケース
接触感染のリスクが高く、感染予防のために手袋を着用した方が良いとされるケースには以下のようなものがあります。
- 自分の手にキズやささくれがある場合
- 料理や掃除など家事を行うとき
- 感染者の吐しゃ物や排泄物の処理を行うとき
- 感染者の傷口の対応など、血液・体液に触れる可能性があるとき など
基本的に、自身がケガをしていて感染しやすい状態にある場合、また新型コロナウイルスの感染が疑われる人と接触する場合は手袋を着用しておくと安心です。
感染予防効果を得るには手袋の使い方に注意が必要
手袋は接触感染による新型コロナウイルスの感染予防に効果的な手段ですが、使い方を誤ると適切な効果を得られない可能性があります。
続いて、使用済み手袋の正しい外し方と、使用上の注意点について詳しく見ていきましょう。
正しい手袋の外し方
使用済みの手袋を素手で触ると、手の方にウイルスが付着して感染予防の効果が薄れてしまいます。
手袋を着用して作業したあとは、以下のやり方で外すようにしましょう。
- 手袋の手首に近い縁の外側をつかむ
- 手袋の内側が表になるように外す
- 手袋を着用している方の手で外した手袋を握る
- 手袋を外した方の手でもう片方の手首の内側に指を入れる
- 握っている手袋を覆うような形で、内側が表になるように外す
手袋をしていても手洗い・手指消毒による標準対策は必要
手袋を着用していれば100%安全ということではなく、あくまでも手に付着するウイルスを軽減できるアイテムとして使用することが大切です。
手袋を外したあとは、通常通り手洗い・手指消毒による感染予防を行うようにしましょう。
正しい手洗い・手指消毒の手順は以下の通りです。
<手洗い方法>
- 流水で洗浄する部分を濡らす
- 薬用石けんを手のひらにとり、手のひらを洗う
- 手のひらで手の甲を包むように洗う
- 指・指の間を洗う
- 親指の周囲を洗う
- 爪を洗う
- 手首を洗う
- 流水で洗い流す
- ペーパータオルなどでふき取る(他の家族とタオルを共有しない)
<手指消毒方法>
- 消毒液を手のひらにとる
- 両手の指先に消毒液をすり込む
- 手のひらにすり込む
- 手の甲にすり込む
- 指の間にすり込む
- 親指の周囲にすり込む
- 手首にすり込む
ウイルス防止対策なら使い捨てタイプの手袋がおすすめ
新型コロナウイルスの感染予防として着用するのであれば、使い捨てタイプの手袋がおすすめです。
外したあとの手袋をすぐに処分できるため、ウイルスが空気中に拡がるのを防ぐことができます。
お店や医療・介護の現場などで使われている手袋も使い捨てタイプのケースがほとんどです。
一方で、最近は繰り返し洗って使える抗菌タイプ・UVカットタイプのおしゃれな手袋も登場しています。
着用したままスマホを操作できる薄手の商品もあり、洗濯やスマホの消毒といった手間が気にならない方はこれらを検討しても良いでしょう。
まとめ
- 新型コロナウイルスは、ウイルスの付いた手で目や口を触ることで感染する「接触感染」のリスクが高い
- 手袋を着用することで、手に付着するウイルスを減らし、接触感染のリスクを抑える効果が期待できる
- 手袋ですべてのウイルスを対策できるわけではないため、手洗いや手指消毒も合わせて行う必要がある
ウイルスの感染予防には、空気中のウイルスを不活化させる空間除菌剤の活用もおすすめです。
手袋と空間除菌剤を使って2重に感染予防を行い、安全に過ごせる環境づくりを進めていきましょう。