
二酸化塩素と安定化二酸化塩素の違いとは?安全性や効果を解説
・公開日:2021.12.08最終更新日:2021.12.08
本コンテンツは一般的な情報の提供を目的としており、法律的、税務的その他の具体的なアドバイスをするものではありません。個別具体的事案については、必ず専門家にご相談ください。
本コンテンツの情報は、その情報またはリンク先の情報の正確性、有効性、安全性、合目的性等を補償したものではありません。
また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。
新型コロナウイルスが流行し、除菌や消毒が必須となりました。感染対策として世界中で除菌が行われています。
除菌にはどんな成分が有効なのか調べていると、「二酸化塩素」や「安定化二酸化塩素」という言葉を見たことがあるのではないでしょうか。
しかし、「二酸化塩素」や「安定化二酸化塩素」の違いは何なのか、わからない方も多いはず。安全性による違いや、効果による違いが気になると思います。
今回の記事では、二酸化塩素と安定化二酸化塩素の違いについて、比較しながら徹底解説します。安全性による違いついても説明しますので、今後の感染対策などの参考にしてみてください。
除菌に有用な二酸化塩素とは
除菌に使用される二酸化塩素とは、どういった成分なのでしょうか。
二酸化塩素は、強い酸化力を持つ気体です。その強い酸化力は次亜塩素酸ナトリウム(塩素系)の約2.5倍と言われています。そのため、漂白や除菌として使用されます。
二酸化塩素の酸化作用は、ウイルスや菌のたんぱく質を変化させ、機能を低下させます。ウイルスや細菌、カビにも作用するので、幅広いシーンで活躍します。
有害物質である「発がん性物質」を生成しない、即効性があるなどのメリットがあるのも特徴的。
国内では、「紙、パルプ、繊維の漂白」「水の消毒、脱臭」「デンプン、小麦粉、特にパン用粉の漂白及び品質改善」に使用されています。
日本では、以下の事例として認められています。
食品衛生法 | 小麦粉の漂白時における食品添加物として認可 |
---|---|
プールの除菌・消毒(厚生労働省) | 殺菌力が強く、すでに米国、カナダなどで飲料水の消毒に使用されていることから、使用許可。 |
水道施設の除菌・消毒(厚生労働省) | 浄水処理過程における水に注入される薬品等により水に付加される物質として、使用可能。 |
しかし、日本において二酸化塩素は医薬品として厚生労働省に認められていません。なので、特定したウイルスなどの除菌は商品に表記することができないのが現状。
一方、アメリカでは二酸化塩素は医薬品として認められており、安全性は高いと言えます。
除菌・消臭できる安定化二酸化塩素とは
二酸化塩素は、強い除菌力があることがわかりました。では、安定化二酸化塩素はどんな成分なのでしょうか。二酸化塩素とはどんな違いがあるのか、詳しく解説します。
二酸化塩素に含まれる「塩素」には強い酸化力があり、消毒剤として効果が発揮されます。しかし、二酸化塩素は気体なので、熱や光に弱く長期保存ができません。そこで、二酸化塩素を液体にして安定的に放出できるようにしたものが「安定化二酸化塩素」です。
安定化二酸化塩素は二酸化塩素と違い、熱や光に強いので持続性が高いです。働き方は二酸化塩素と違いはありません。主に除菌・消臭として使われます。
また日本における安定化二酸化塩素と二酸化塩素の取り扱いに違いはありません。安定化二酸化塩素も二酸化塩素同様、日本では医薬品として認められていません。なので除菌・消臭可能な雑貨商品として販売されています。
二酸化塩素と安定化二酸化塩素の違いまとめ
二酸化塩素と安定化二酸化塩素の効果による違いや、安全性による違いなど、何か違いはあるのでしょうか。ここでは、2つ成分の違いを比較しながら説明します。
二酸化塩素と安定化二酸化塩素は、ウイルスや細菌への働きに違いはありませんが、全く別の成分です。
二酸化塩素は主に除菌や消毒、漂白として使用されます。漂白も可能な点から、様々な場面に使われています。それに対し安定化二酸化塩素は、除菌・消臭可能な成分として使用される場合がほとんどです。漂白としての使用有無に違いがあります。
安定化二酸化塩素は、気体である二酸化塩素と違い、液体にしたものなので保存性が高いのが特徴的。すぐに使用しなくてもいいので余裕を持って取り扱うことができます。
においにおける違いは、二酸化塩素は漂白として使用されるので、若干塩素のにおいがする点です。しかし、安定化二酸化塩素は無臭なので、塩素の匂いが苦手という方も安心して使用可能です。
安全性についての違いは後ほど説明しますが、どちらも次亜塩素酸ナトリウムなどの除菌・消毒成分に比べて安全です。
安定化二酸化塩素
|
二酸化塩素
|
|
---|---|---|
状態 | 液体 | 気体 |
効果 | 除菌、消臭 | 除菌、消毒、漂白 |
保存性 | ○ | × |
安全性 | ◎ | ○ |
におい | 無臭 | 若干塩素のにおい有り |
【安全性に違い有り】安心・安全なのはどっち?
二酸化塩素と安定化二酸化塩素で安全性に少し違いがあります。安全性は安定化二酸化塩素の方が高いです。
二酸化塩素は比較的安全な成分ですが「塩素」のにおいがあるので、頭痛や吐き気を感じる場合があります。濃度が高いと人体に影響を与えてしまうこともあるので、目的に合わせて正確な濃度で使用しましょう。
安定化二酸化塩素は弱アルカリ性なので、肌や素材を傷めにくい特徴があります。また、WHO(世界保健機構)、FAO(国連食糧農業機構)に安全性が評価されています。
世界で安定化二酸化塩素が認められているのは以下の通り。
WHO(世界保健機構) | 安全性A-1クラスに認定 |
---|---|
FAO(国連食料農業機構) | 安全性A-1クラスに認定 |
FDA(米国食品医薬品省) | 食品添加物、医療用消毒、医療機器消毒使用に許可 |
EPA(米国環境保護庁) | 飲料水、工場廃棄物処理、環境浄化用に許可 |
USDA(米国農務省) | 食品製造・加工用の最終消毒、家畜、野菜、果物への使用許可 |
NASA(米国航空宇宙局) | スペースシャトル内の完全滅菌に使用 |
米国を中心に使用が許可されています。米国以外にも、カナダ・ドイツ・イタリア・韓国では飲料水などへの除菌方法として実現化済み。
世界的に安全性が認められている成分なので、安心して使用することができます。
しかし、世界と日本では安定化二酸化塩素の取り扱いに違いがあります。さきほども説明したように、安定化二酸化塩素は日本では医薬品として認められていません。「新型コロナウイルスに有効」など、特定のウイルスに対して表記している製品は、わが国では認められていないので購入の際は注意してください。
安定化二酸化塩素は、安全性の高い成分ですが他の酸性の物質と混ぜると反応して急激に二酸化塩素のガスを発生させます。絶対に混ぜないように注意してください。
エアコンにつけるだけで空間を除菌・消臭できる画期的な商品 AC Plusのご紹介
世界で安全性が認められている安定化二酸化塩素ですが、原液やスプレーなどの商品としてよく販売されています。
今回は、エアコンに設置するだけで簡単に空間の除菌・消臭できる商品「AC plus」を紹介します。
「AC plus」とは、エアコンに設置するだけで空間除菌できるタブレット。病原菌・ウイルスの除去率は99.99%。
AC plus1袋をエアコン上部(吹込口)に取り付けるだけで、部屋を除菌し、さまざまな病原体ウイルスを不活性化します。一度の設置で約2カ月持続可能なアイテム。購入後すぐに使用できるので、時間をかけずに即効果が期待できます。
AC plusは、除菌だけでなく消臭も可能。さまざまな有機悪臭を分解除去できるので、消臭機能にも優れています。アンモニア臭、ペット臭、タバコ臭、室内干し臭など、家庭内でのさまざまな臭い対策にもなります。
主成分は安定化二酸化塩素なので、安心して使用できます。お子様のいる家庭や、ペットを飼われている家庭など、あらゆる環境に適応しているので、エアコンがある家庭ならば、どなたでも安心安全に使うことができます。
天井カセットエアコンにも効果などの違いなく使用できるので、人がたくさん集まるオフィスや飲食店など業務用としても利用可能。即効性があり、持続性も高い「AC plus」は、広い空間を除菌・消臭したい企業の方にぴったり。
安心して空間丸ごと除菌・消臭したい場合、室内の除菌・消臭対策として「AC plus」を使ってみてはいかがでしょうか。
記事まとめ
今回の記事では、二酸化塩素と安定化二酸化塩素の違いを解説しました。
効果による違いや、安全性による違いなど、2つの成分で少し違いがあります。違いを理解した上で使用すると、より効果的に使うことができます。
どちらも比較的安全で効果も高い成分です。しかし、より安全に使用したい場合、安定化二酸化塩素の使用がおすすめ。
使用する際は製品の使用方法をしっかりと確認し、安全に使用してください。