新型コロナウイルスなど感染症対策で有効な空間除菌スプレータイプ
・公開日:2021.03.01最終更新日:2022.06.22
本コンテンツは一般的な情報の提供を目的としており、法律的、税務的その他の具体的なアドバイスをするものではありません。個別具体的事案については、必ず専門家にご相談ください。
本コンテンツの情報は、その情報またはリンク先の情報の正確性、有効性、安全性、合目的性等を補償したものではありません。
また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。
空間除菌スプレーは新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染対策に使える便利なアイテムです。
しかし、空間除菌スプレーはアルコールや次亜塩素酸水、二酸化塩素など商品によって使われている成分が様々なため、どれを選べば良いか迷うこともありますよね。
そこでこの記事では、空間除菌スプレーの効果と成分ごとの特徴について解説。
活用シーンに応じたウイルス除去アイテムの選び方や、おすすめの空間除菌剤も紹介しているので、感染対策を強化したいとお考えの方はぜひ参考にしてみてくださいね。
空間除菌スプレーはウイルス対策に使える?
空間除菌スプレーには、空気中に浮遊している細菌・ウイルスやモノに付着した細菌・ウイルスの機能を低下させ、清浄度を高める効果があります。
まずは、空間除菌スプレーの主な活用シーンと、「除菌」や「殺菌」といったよく似た言葉の意味の違いについて詳しく見ていきましょう。
空間除菌スプレーの活用シーン
空間除菌スプレーは以下のようなシーンで効果が期待できます。
- 外出時・帰宅時の手指消毒
- 衣類・カバンの除菌
- キッチン周りのウイルス対策
- 家具・家電の表面に付着した細菌・ウイルスの除去
- タバコ臭・ペット臭をはじめとするニオイ消し など
これらはいずれも空間除菌スプレーから期待できる効果ですが、含まれる成分によって効果の大小が異なるため、商品を購入する際は成分のチェックが大切です。
空間除菌スプレーの成分ごとの効果や特徴については後ほど詳しく解説していきます。
除菌・殺菌・抗菌などの言葉の違い
空間除菌スプレーには「除菌」という言葉が使われていますが、この他にも「殺菌」や「抗菌」など、よく似た言葉をたくさん見かけますよね。
実は、それぞれの言葉は異なる意味を持っており、商品によって利用できる言葉が制限されているのです。
細菌・ウイルスの不活化を示す言葉の種類と意味の違いは以下の通り。
滅菌 | あらゆる細菌・微生物を死滅・除去し、生存する確率を100万分の1以下まで減らすこと |
---|---|
殺菌 | 対象・程度を問わず、殺菌・微生物を死滅させること |
消毒 | 病原性微生物の感染力を失くし、無毒化させること |
除菌 | 対象・程度を問わず、微生物の数を減らして清浄度を高めること |
静菌・抗菌 | 対象・程度を問わず、細菌の繁殖を防止すること |
減菌 | 対象・程度を問わず、細菌の量を減少させること |
上記の内「殺菌」と「消毒」の2つについては、医薬品・医薬部外品など薬機法の対象となる商品だけが表記することを認められています。
また「滅菌」は主に医療器具に対して利用される言葉となっているため、市販の洗剤や空間除菌スプレーには「除菌」や「抗菌」といった言葉が使われることが多いのです。
空間除菌スプレーの種類と選び方・注意点
空間除菌スプレーには、主にアルコールや次亜塩素酸水、二酸化塩素といった成分が含まれています。
続いて、それぞれの特徴と効果の違い、また自分で空間除菌スプレーを手作りする場合の作り方について詳しく見ていきましょう。
アルコール
手指消毒や空間除菌用のアルコールスプレーは、濃度が30%~40%程度になっていることが多いです。
この濃度でも細菌・ウイルスの増殖を抑えるには十分ですが、一部ウイルスに対しては50%以上の濃度であることが理想です。
また新型コロナウイルスの予防には70%~95%程度の濃度が必要とされるため、コロナ対策でアルコールスプレーを購入する場合は濃度をチェックしてみましょう。
アルコールスプレーの注意点として、「ノンエンベローブウイルス」には効果がないというデメリットがあります。
ノンエンベローブとは、脂質膜(=エンベローブ)を持たないウイルスのことで、ノロウイルスやロタウイルスがこれに該当します。
より幅広い細菌・ウイルスの不活化効果を得たいのであれば、アルコールよりも次に紹介する次亜塩素酸水や二酸化塩素がおすすめです。
次亜塩素酸水
次亜塩素酸水とは塩化ナトリウム水溶液を電気分解した成分で、医療機器の消毒や、野菜・調理器具の消毒に使用する食品添加物などに含まれます。
次亜塩素酸水はアルコールスプレーで対策できないノンエンベローブウイルスにも利用可能です。
また濃度80ppm以上であれば新型コロナウイルスの感染予防にも効果があるという試験結果が経済産業省から発表されています。
次亜塩素酸水を使った空間除菌スプレーは比較的刺激が少なく、肌が弱い方や赤ちゃん用品への利用にもおすすめ。
注意点としては、次亜塩素酸水とよく似た名前の成分「次亜塩素酸ナトリウム」と混同しやすいという点が挙げられます。
次亜塩素酸ナトリウムは次亜塩素酸水よりも刺激が強く、利用する際は希釈や拭き取り作業が必要です。
また肌への害性もあるため、手指消毒用のスプレーを購入する際など誤って次亜塩素酸ナトリウムを含む商品を選ばないよう注意しましょう。
二酸化塩素
二酸化塩素とは酸化した塩素成分のことで、細菌・ウイルスを構成する外殻(タンパク質)に対する酸化作用によって、菌を不活化させる効果を持っています。
次亜塩素酸水と同様、エンベローブ・ノンエンベローブにかかわらずすべての細菌・ウイルスに対して効果を発揮するのが特徴。
空間除菌スプレーには、この二酸化塩素をアルカリ性水溶液に溶け込ませた「安定化二酸化塩素」が使われていることが多いです。
安定化二酸化塩素は気体状の二酸化塩素よりも長期保存が可能で、より安全性も高いことから、次亜塩素酸水に代わる空間除菌成分として注目されています。
空間除菌スプレーを自分で作ることは可能?
アルコールスプレーをはじめ、空間除菌商品の品薄状態が続いていることから、自分で空間除菌スプレーを作りたいという方もいますよね。
空間除菌スプレーは、次亜塩素酸ナトリウムや安定化二酸化塩素の原液を購入し、必要に応じて希釈を行うという方法で手作りが可能です。
ここでは、安全性の高い安定化二酸化塩素を例にして、用途別の希釈濃度の目安をご紹介します。
濃度 | 使用場所 |
---|---|
5ppm | お風呂・車・その他家庭内の除菌、観賞魚ウイルス予防 |
10ppm | カビ除去、おしぼり除菌、脱臭、加湿器、手指消毒 |
50ppm | 犬小屋・飼育室の除菌、脱臭 |
100ppm | 通常脱臭、清掃 |
590ppm | 強力除菌、トイレの脱臭、清掃 |
1,000ppm | 強力脱臭 (ごみ処理場など業務利用) |
原液の濃度は商品によって異なるので、説明書などに記載されている倍率でご利用ください。
また希釈後は徐々に成分が揮発して効果も薄れていくので、必要なときに必要な量だけを希釈して使うのがポイントです。
その他の感染対策グッズとの使い分け
空間除菌アイテムには、スプレー以外にもゲルタイプやミストタイプなど様々な商品があります。
最後に、スプレータイプ以外の空間除菌剤の特徴とシーンごとの使い分けについて詳しく見ていきましょう。
身の回りを手軽に除菌【携帯用】商品
手軽に空間除菌ができる商品として、ストラップタイプの携帯用アイテムが登場しています。
首から下げるだけで身の回りのウイルス除去効果が期待できるため、仕事中や子ども用の空間除菌グッズに適していると話題を集めました。
しかし携帯用の空間除菌剤は効果の出る範囲が狭く、特に外での利用には向かないことから、一部商品に対して消費者庁が注意喚起を行うといった事態に。
狭い閉鎖空間での利用であれば効果が期待できるかもしれませんが、日常生活ではあまり効果が得られないと考えた方が良いでしょう。
トイレや洗面所には【ゲル型】商品
トイレや洗面所など、家の中でも比較的狭いスペースにはゲルタイプの空間除菌剤がおすすめです。
ゲルタイプの空間除菌剤にも次亜塩素酸水や二酸化塩素が使われており、成分を揮発させることで空気中の細菌・ウイルスを不活化します。
合わせて読みたい
キッチン周りや玄関には【ミスト型】商品
キッチン周りや玄関など、ドア・窓の開閉によって空気が入れ替わる場所では、ミストタイプの空間除菌剤が役立ちます。
自分のタイミングでミストを噴射できるようになっているため、外出時などドア・窓を閉め切っているときにピンポイントで空間除菌できるのが特徴です。
ファブリーズやリセッシュからは目的に合わせた商品も発売されているので、場所別や匂い別で商品を購入するのも良いでしょう。
ペットや赤ちゃんにも使える【アルカリイオン水タイプ】の商品
空間除菌スプレーを使用したいと考えても、ペットや赤ちゃんのいる家庭では使用を控える方もいるのでは?
そんな方にも安心して使用できるのが「アルカリイオン水」。
アルカリイオン水は約99%が水でできているので、人への影響がなく安心です。
また、界面活性剤や化学物質も入っていないので、ペットや赤ちゃんが舐めてしまっても大丈夫。
寝室・リビングなどの広い空間には【タブレット型】商品
寝室やリビング、子供部屋などの広い空間の除菌にはタブレットタイプの空間除菌剤がおすすめ。
タブレットタイプの商品はエアコンのフィルター部分に取り付けて利用する仕組みになっており、エアコンの送風で部屋全体に除菌成分を行き渡らせます。
スプレーや他の置き型商品では届かない範囲まで満遍なく除菌できる他、子どもやペットの動物が誤って触ったり口に入れたりする心配もありません。
手間をかけずに空間除菌をするなら「AC plus」
タブレットタイプの空間除菌剤としておすすめの商品が「AC plus」(エーシープラス)。
AC plusは安定化二酸化塩素を使用した商品で、壁掛けエアコン・天カセエアコンの両方に対応しています。
エアコンに設置するだけなので、スプレーよりもとても簡単に空間除菌を行うことができます。
1度の取り付けで約2ヶ月間除菌を継続できるため、家庭用にはもちろん、店舗や会社など業務用の空間除菌剤としてもおすすめです。
まとめ
- 空間除菌スプレーは手指消毒やモノに付着した細菌・ウイルスの除去に使える除菌アイテムの1つ
- アルコールや二酸化塩素など、スプレーに含まれる成分によって効果が異なる
- スプレー商品と合わせて、室内の除菌が期待できる置き型商品の利用がおすすめ
AC plusに含まれる安定化二酸化塩素は、ウイルス除去効果だけでなくカビ除去や消臭にも効果があります。
外出時には除菌スプレー、帰宅後は空間除菌剤を使って、常に感染予防を行えるように工夫してみてください。