
次亜塩素酸と次亜塩素酸ナトリウムの違いについて徹底解説。おすすめはどちら
・公開日:2021.02.10最終更新日:2021.03.29
本コンテンツは一般的な情報の提供を目的としており、法律的、税務的その他の具体的なアドバイスをするものではありません。個別具体的事案については、必ず専門家にご相談ください。
本コンテンツの情報は、その情報またはリンク先の情報の正確性、有効性、安全性、合目的性等を補償したものではありません。
また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。
新型コロナウイルスやインフルエンザの感染対策として、次亜塩素酸水・次亜塩素酸ナトリウムを使用した空間除菌剤が注目されるようになりました。
2つは名前が似ているため混同しやすいですが、実際は全く異なる成分であり、取り扱い方法にも大きな違いがあります。
この記事では、次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの特徴と違い、またそれぞれの取り扱い方法について解説しています。
シーン別の空間除菌剤の選び方と、より安全性・有効性の高いおすすめ成分なども紹介しているので、空間除菌のやり方でお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
空間除菌剤として人気を集める「次亜塩素酸水」の効果
次亜塩素酸水は、新型コロナウイルスなどの感染対策・消毒目的で利用が広がっている話題の成分です。
まずは、次亜塩素酸水の特徴と、空間除菌剤として使用する場合の取り扱い方法・注意点について詳しく見ていきましょう。
次亜塩素酸水とは
次亜塩素酸水とは、塩化ナトリウム水溶液(食塩水)を電気分解して作られた“酸性電解水”のことです。
安全性と殺菌効果が高く、様々な種類の細菌・ウイルスに対して効果が期待できる成分です。
医療機器の消毒や、野菜・調理器具を消毒する食品添加物などへの使用が厚生労働省により認可されています。
また次亜塩素酸水は、新型コロナウイルスへの対策にも効果が期待できると経済産業省から発表されています。(濃度80ppm以上)
ただし、次亜塩素酸水はあくまで殺菌を目的とした成分であり、飲用・食用するものではないため、「食品添加物だから体内に摂取しても良い」ということにはなりません。
実際に食品添加物の規格基準において、「次亜塩素酸水は、最終食品の完成前に除去しなければならない」と定められています。
空間除菌剤として次亜塩素酸水を使用する際は、誤って口に含んだり飲んでしまったりしないよう注意しましょう。
次亜塩素酸水の主な活用シーン
次亜塩素酸水は、主にインフルエンザやノロウイルスなどの不活化に効果が期待できる成分です。
スプレータイプの空間除菌剤が主流で、キッチン周りやテーブル・ドアノブなど、家庭内のウイルスが繁殖しやすい場所に噴霧して使用するのが一般的。
また次亜塩素酸水は花粉やダニなどに含まれる“アレル物質”の除去にも効果が期待できるため、外出から帰宅したあとの衣類・カバンなどへの噴霧にもおすすめです。
ただし、次亜塩素酸水は汚れに弱いという性質を持っており、より高い効果を得るにはスプレーを噴霧する前に汚れを取り除いておくことが大切です。
家庭における次亜塩素酸水の使い方
家庭内においては、ウイルスが付着した場所へのスプレー噴霧の他、加湿器やアロマ機器に入れて空間除菌を行うという使い方も。
ただし、次亜塩素酸水の中には加湿器での使用を推奨していない商品もあります。
また加熱式の加湿器の場合は次亜塩素酸水を使うことができないので、誤った使い方をしないよう注意しましょう。
次亜塩素酸水の取り扱い方法について、以下のような注意点があります。
- 酸性洗剤などと混ぜない
- 紫外線によって分解されるため、遮光性の容器を使うか暗所での保管を行う
- 自分で作ると塩素ガスが発生する危険があるため、基本的には市販品を利用する
除菌効果の高い「次亜塩素酸ナトリウム」との違いは?
次亜塩素酸水とよく似た名前の成分に「次亜塩素酸ナトリウム」というものがあります。
続いて、空間除菌剤としての次亜塩素酸ナトリウムの特徴と、次亜塩素酸水との違いについて詳しく見ていきましょう。
次亜塩素酸ナトリウムとは
次亜塩素酸ナトリウムとは、塩素系漂白剤の主成分などに使われている強アルカリ性の物質です。
水酸化ナトリウムに塩素ガスを吹き込むことで作られており、利用する際は目的に合わせた希釈作業が必要となります。
次亜塩素酸ナトリウムも次亜塩素酸水同様、キッチン周りやテーブル、ドアノブなどの殺菌消毒に効果が期待できます。
また次亜塩素酸ナトリウムの場合、原液を購入して用途ごとに自分で希釈液を作れるのが特徴です。
厚生労働省が公開している希釈液の作り方・使い方は以下の通りです。
- 塩素系漂白剤など、次亜塩素酸ナトリウムの原液(濃度5%〜6%)を用意
- 500mlのペットボトル1本の水に対して5ml(ペットボトルのキャップ1杯)の塩素系漂白剤を入れる
- ペーパータオルなどに薬液を含ませて拭いた後、水拭きを行う
塩素系漂白剤の商品によって希釈倍率は異なるので、用意した商品に記載されている用量で希釈を行いましょう。
なお、次亜塩素酸ナトリウムは次亜塩素酸水と比較して塩素臭や皮膚への害性も高いです。
取り扱いの際には、以下の点に注意することが大切です。
- 他の洗剤・薬品などと混ぜない
- 家庭用手袋などを着用し、直接手で液体に触れない
- 時間経過とともに効果が薄れるため、必要なときに必要な量を作る
- スプレーによる噴霧など、体内に入り込む可能性がある使い方はNG
ニセモノ商品に注意!
次亜塩素酸水として販売されている空間除菌剤の中には、以下のような商品が含まれている場合があります。
- 次亜塩素酸ナトリウムに酸を加えたりイオン交換をしたりすることで酸性に調整した空間除菌剤
- 次亜塩素酸ナトリウムを希釈しただけの空間除菌剤
これらは認可を受けている次亜塩素酸水の空間除菌剤と比較して濃度が高く、誤った使い方をすることで健康被害を受ける可能性も。
次亜塩素酸水を使った空間除菌剤を購入する場合は、JIS規格・製造日・使用期限・濃度などの情報をしっかり確認したうえで商品選びを行うことが大切です。
【成分別】空間除菌剤の選び方
ウイルスは、その構造上の特徴から「エンベロープウイルス」と「ノンエンベローブウイルス」の大きく2種類に分類されます。
エンベローブとは脂質膜のことで、この膜があるかどうかによって有効成分が変わってくるのです。
ここからは、空間除菌剤を選ぶポイントの1つとして、次亜塩素酸水や次亜塩素酸ナトリウムがどのようなウイルスに有効なのかを詳しく見ていきましょう。
次亜塩素酸水を使った商品が有効なケース
次亜塩素酸水は調理施設や食品加工工場など、水を使う場所でのウイルス除去に適しています。
エンベローブ・ノンエンベローブ問わず除菌効果が期待できます。
正規の生成装置を使って次亜塩素酸水を生成することで、水道水と同じようにかけ流して使用することも可能です。
ただし、次亜塩素酸水として認可されている空間除菌剤は、強酸性(pH2.7以下)・弱酸性(pH2.7〜5.0)・微酸性(pH5.0〜6.5)の3種類のみ。
上記に該当しない空間除菌剤はニセモノ商品と言えるので、誤って購入しないよう注意しましょう。
次亜塩素酸ナトリウムを使った商品が有効なケース
テーブルやドアノブなど、家庭内のモノに付着したウイルスの除菌には次亜塩素酸ナトリウムが有効です。
こちらもエンベローブ・ノンエンベローブ問わず効果を期待でき、その効果は次亜塩素酸水よりも高いと言われています。
ただし、次亜塩素酸水ナトリウムは非常に強いアルカリ性の物質であり、手指消毒など肌への使用はできません。
また酸性の洗剤と混ぜることで有害な塩素ガスを発生させるため、取り扱いには注意が必要です。
アルコールを使った商品が有効なケース
アルコール系の空間除菌剤は手指消毒やモノに付着したウイルスの除菌に役立ちます。
医薬品・医薬部外品として認可されている空間除菌剤も多く、直接肌に触れるような使い方も可能です。(※アルコールに過敏な方は使用を控えましょう)
一方アルコール系空間除菌剤の注意点として、ノンエンベローブウイルスへの効果が薄いという点があります。
ノロウイルスやロタウイルスなど、エンベローブを持たないウイルスには効きにくいため、空間除菌剤の性能面ではやや劣ります。
安定化二酸化塩素を使った商品が有効なケース
次亜塩素酸水・次亜塩素酸ナトリウムなどと並んで、空間除菌剤には「安定化二酸化塩素」という成分も広く活用されています。
安定化二酸化塩素とは、気体(ガス)の二酸化塩素をアルカリ性水溶液に溶け込ませた成分のことです。
タンパク質を変質させる酸化作用を持ち、エンベロープ・ノンエンベローブ問わずウイルスの不活化に効果が期待できます。
安定化二酸化塩素を使った空間除菌剤は無味・無臭・無色であることが特徴で、人体への害もありません。
次亜塩素酸ナトリウムのように有害物質を生成するリスクもなく、FDA(米国食品薬品局)・EPA(米国環境保護庁)・WHO(世界保健機関)などの公的機関でその安全性が認められています。
次亜塩素酸水や次亜塩素酸ナトリウムに代わる安全かつ有効な成分として、近年注目が集まっています。
新型コロナウイルスの対策にもおすすめ!安全性の高い空間除菌剤【AC plus】
最後に、次亜塩素酸水や次亜塩素酸ナトリウムの代替品として注目されている「安定化二酸化塩素」を使った空間除菌剤をご紹介。
家庭用・業務用それぞれのプランが用意されているので、空間除菌剤選びでお悩みの方はぜひチェックしてみてください。
AC plusの使い方・効果
AC plusはエアコンの吹出口・吸込口に取り付けるタイプの置き型空間除菌剤です。
フィルター部分に置いておくだけで、エアコンの送風によって自動的に安定化二酸化塩素を散布できるのが特徴。
部屋全体に満遍なく行き渡らせることが可能なため、ゲルタイプやミストタイプの空間除菌剤よりも広い範囲での利用に適した商品です。
AC plusは、以下をはじめとする全ての細菌・ウイルスに対する除菌効果を持っています。
新型ウイルス | 98% |
---|---|
SARS-CoVウイルス | 99% |
MERS-CoVウイルス | 99% |
C型肝炎ウイルス | 99% |
デングウイルス | 99% |
サルロタウイルス | 98% |
インフルエンザ ウイルス |
99% |
また以下のウイルス・カビの除去効果や、脱臭効果も得られることが分かっています。
ウイルス・カビの除去 | 157・大腸菌・サルモネラ菌・黄色ブドウ球菌・レジオネラ菌 等 病院のMRSA・院内感染対策・院内の消臭・器具の滅菌 |
---|---|
有機悪臭の分解 | アンモニア臭・タバコ臭・ペット臭・体臭・室内干臭・シューズ臭・生ゴミ臭・その他の悪臭 |
AC plusの利用シーン
AC plusでは、家庭用プランと業務用プランの2種類から選択が可能です。
安全性が高く、広範囲の空間除菌を自動で行える優れものとなっているため、赤ちゃんのいる家庭やペットを室内飼いしている家庭などにおすすめです。
またペットショップ・飲食店・学校・スポーツジムなど、店舗・会社での利用にも適しています。
次亜塩素酸水や次亜塩素酸ナトリウムよりも安全かつ効果的な成分を使用しているため、新型コロナウイルスの対策強化として導入を検討してみてはいかがでしょうか。
次亜塩素酸水・ナトリウムの違いと選び方まとめ
- 次亜塩素酸水は、塩化ナトリウム水溶液から作られた酸性の成分で、空間除菌剤として広く利用されている
- 次亜塩素酸ナトリウムは強アルカリ性の成分で、人体への害性が強いため取り扱いには注意が必要
- 空間除菌剤として使うなら、次亜塩素酸水や次亜塩素酸ナトリウムよりも安全性の高い安定化二酸化塩素がおすすめ
次亜塩素酸水・次亜塩素酸ナトリウムは空間除菌剤として有効な成分ですが、有害な塩素ガスを発生させるリスクがあるなど取り扱いには注意が必要。
より安全に・手軽に空間除菌を行いたいという方には、安定化二酸化塩素を使った「AC plus」がおすすめです。
WEBサイトからの申し込みも受け付けているので、空間除菌剤選びでお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。