似ているようで全く違う、安定化二酸化塩素と次亜塩素酸水
・公開日:2021.04.08最終更新日:2021.04.08
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強力な消毒効果があるとされる二酸化塩素からできているのが安定化二酸化塩素です。人体に有害な物質が出るリスクが少ないことから、除菌や消臭などに使用されるケース増えつつあります。
安定化二酸化塩素をネットで調べるなどすると、「次亜塩素酸水」という名前が出てくることがあります。
名前が少し似ているので混同しやすいですが、安定化二酸化塩素と次亜塩素酸水には明確な違いがあるので注意が必要です。
こちら記事は、安定化二酸化塩素と次亜塩素酸水との違いをきちんち理解したい人におすすめです。
安定化二酸化塩素とは?安全なの?
安定化二酸化塩素とは、アルカリ性の水溶液に二酸化塩素を溶かした物質のことです。
主成分である二酸化塩素には強力な消毒効果があるものの、少しの光や熱で分解されてしまう状態が不安定なガスです。このガスをアルカリ性の水溶液に溶かして安定化二酸化塩素とすることで、物質的に安定した状態になります。
したがって、安定化二酸化塩素は二酸化塩素ガスが抜けにくいように調節された混合物であると言えます。
次亜塩素酸水は次亜塩素酸を水溶液したもの|強力なウイルス対策になる?
次亜塩素酸水とは、主に殺菌料として使用される水溶液で、有効塩素濃度は10ppm~80ppmです。
主成分として、塩化ナトリウム水溶液もしくは塩酸を電解することで発生する次亜塩素酸が使用されています。次亜塩素酸には殺菌・除菌効果があるため、消毒などで利用されることが多いです。
次亜塩素酸水は、日本国内で食品添加物に指定されています(平成14年6月)。具体的な使用方法としては、弱酸性次亜塩素酸水で食品をすすぐことで洗浄殺菌を行います。
次亜塩素酸水は有機物と反応するとただの水になるため、食品に使っても問題ないという判断です。また、飲用適の水を使用するため、食品に次亜塩素酸水が残ることはないとされています。
なお、次亜塩素酸水の主成分である次亜塩素酸を活用した物質としては、次亜塩素酸ナトリウム、pHを調整した次亜塩素酸ナトリウムなどがあります。
引用:https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002wy32-att/2r9852000002wybg.pdf
参考:弱酸性次亜塩素酸水とは
弱酸性次亜塩素酸水は、塩化ナトリウム水溶液を適切な濃度に調整した上で有隔膜電解槽内で電解することで、陽極側から取れる水溶液のことです。
なお、塩化ナトリウム水溶液の適切な濃度は、0.2%以下とされています。
引用:https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002wy32-att/2r9852000002wybg.pdf
次亜塩素酸水との違いを比較しよう
安定化二酸化塩素と次亜塩素酸水のそれぞれの概要を紹介しましたが、ここからは2つの物質の違いを比較しながら見ていきましょう。
後ほど、安定化二酸化塩素と次亜塩素酸水の違いを一覧表にまとめるので、あわせて確認してください。
安定化二酸化塩素と次亜塩素酸水の違い1:使用用途
アメリカでは、安定化二酸化塩素の効果として以下が認められています。
- 除菌効果
- 消臭効果
- 防腐効果
そのため、人がよく触れる場所の消毒や部屋の脱臭などに使用されることが多いです。
一方で、次亜塩素酸水は、主に除菌に使用されます。例えば、食品や調理器具の洗浄、医療機器の消毒などに使われます。
安定化二酸化塩素と次亜塩素酸水の違い2:販売されている商品の状態
安定化二酸化塩素は、スプレータイプの製品やジェルタイプの製品などが販売されています。いずれも、購入するだけで特に希釈などが必要ないことがほとんどです。
一方、次亜塩素酸水がそのまま市販されていることはありません。消毒用として使用できる濃度の次亜塩素酸水ができる特殊な装置を使うのが一般的です。原則、個人で次亜塩素酸水を希釈することはありません。
安定化二酸化塩素と次亜塩素酸水の違い3:使用期間
安定化二酸化塩素は、使用期間が比較的長い特徴があります。しかし、次亜塩素酸水は効果が感じられる期間が短いという違いがあります。
また、次亜塩素酸水は紫外線に弱い物質なので、遮光できるボトルに入れてできるだけ早く使い切るように意識しなければいけません。
安定化二酸化塩素と次亜塩素酸水の違いを一覧表で確認
ここまで安定化二酸化塩素と次亜塩素酸水の違いについて説明してきましたが、両者の違いを簡単な一覧表にまとめたので確認しておきましょう。
安定化二酸化塩素 | 次亜塩素酸水 | |
---|---|---|
主成分 | 二酸化塩素 | 次亜塩素酸 |
除菌効果 | あり | あり |
有害物質 | なし | あり |
物質の臭い | なし | あり |
保存の しやすさ |
保存しやすい | 保存しにくい |
引用:https://j-security.or.jp/2020/12/02/%E3%80%90%E6%84%9F%E6%9F%93%E6%8B%A1%E5%A4%A7%E3%82%92%E6%8A%91%E3%81%88%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E9%99%A4%E8%8F%8C%E3%83%BB%E6%B6%88%E6%AF%92%E5%89%A4%E3%80%91/
安定化二酸化塩素を購入する場合に気を付けるポイント
次亜塩素酸水よりも安全性が高く、殺菌・消毒効果もある安定化二酸化塩素を購入する場合は、いくつか注意すべきことがあります。
安定化二酸化塩素の注意点1:次亜塩素酸ナトリウムなどの物質と間違えて購入しない
今回は次亜塩素酸水の違いを解説しましたが、安定化二酸化塩素には他にもよく似た名前の物質が存在します。例えば、二酸化塩素、次亜塩素酸ナトリウムなどがあります。
名前が似ていても期待できる効果や取り扱い方法は異なるので、安定化二酸化塩素を購入するときは商品名や裏書きをきちんと確認するようにしましょう。
安定化二酸化塩素の注意点2:人体に直接薬剤を使用しない
安定化二酸化塩素は比較的安全な物質です。しかし、薬剤が入ったスプレーを人体に直接噴射するのはやめておきましょう。いくら安全なスプレーでも、粘膜などに直接触れてしまうと悪影響が出る可能性があります。
商品に記載されている説明をよく読んで、正しい使用方法で取り扱うようにしてください。
安定化二酸化塩素の注意点3:酸性の物質と混ぜない
酸性の物質と安定化二酸化塩素を混ぜると、人体に悪影響を及ぼす二酸化塩素が急激に発生するので注意が必要です。
もし、誤って混ぜてしまった場合は、すぐにその場を離れてください。室内で二酸化塩素が発生したときは、窓やドアを開けて空気を入れ替えたり、換気システムを起動させたりなどの対応を取りましょう。
まとめ|空間除菌・脱臭ならタブレットタイプの安定化二酸化塩素がおすすめ
安定化二酸化塩素と次亜塩素酸水は、まったく別の物質です。内容物や効果、取り扱い方法も大きく異なるので、名前が似ていても、混同しないように注意しなければ行けません。
安定化二酸化塩素が含まれている商品にはスプレータイプの製品やジェルタイプの製品がありますが、空間除菌・消臭がしたいならタブレットタイプの製品がおすすめです。
エアコンの吸気口にタブレットをセットスルだけで効果が期待できるので、取扱いも簡単です。
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